賢志のブログ

丸野賢志詩集

あなたへの手紙-愛するあなたへ(連載)


 移り行くあなたの朧な心に
 私がそっと触れてみる
 虚ろな心と裏腹に
 頑なに閉ざしたあなたの心を
 魔法の言葉で問いかけながら
 心の小窓をそっと叩いてみる
 霞ゆく過去の記憶を捨て去り
 あなたが新たな指標を見いだせるよう
 あなたの傍らでそっと魔法の言葉を囁きながら
 あなたの感受性を揺り動かし続ける
 憂いと迷いに満ちたあなたの心を
 ほんの瞬間でも自由に向かって
 羽ばたかせたくて
 私はあなたの心の小窓を叩き続ける
 私の魔法の言葉に呼応して開きかけた
 あなたの心の小窓に暖かな希望の灯を燦々と照らし
 あなたの朧な心の襞を紅く染めあげる
 私の醸した音律を規範に希望の一声を上げるあなたへ
 私が贈る最後の言葉「愛してる」
 あなたはすでに自由を手に入れたことを自覚させるため
 私が放つ言霊があなたの心に響き渡るその時を待って
 私があなたの背中をそっと押す
 もはや振り返ることなく歩みゆけ
 愛しきあなたよ

あなたへの手紙-愛するあなたへ(連載)


 貴女の感受性を揺り動かす魔法の言葉を
 今私のこの口から解き放つことをお許し下さい
 貴女の人生に幸多かれと願い
 深き祈りを捧げ貴女を励まし続ける
 私の振る舞いをお許し下さい
 貴女は森羅万象のほんの欠けらを
その豊かな感受性で受け止め
 貴女の己心にその真実を納めて以来
 貴女の中に小さな蟠りを生んだ事を
 私は感じ取ったのです
 貴女自身の拠り所が変わったのではなく
 貴女の生命自体が変革されたのです
 生命の変革に貴女は戸惑い
 一微塵も疑わなかった貴女の一生に私は触れました
 貴女が如何なる苦難をも使命に変えていく術を
 私が貴女に託すことをお許しになられたことで
 私の中で生涯の宝として心の奥底に残り
 今 尚唯一の希望の灯として燃え盛っています
 もはや貴女の心は固い扉の影すら残さず取り払われ
 自由への道をお開きになられたのです
 貴女自身に戸惑いの心が芽生えたことは
 確信を得るための瑞相にすぎません
 生命の変革を実感した時の喜びを
 共に分かち合うために
 私は貴女に魔法の言葉をかけます
 貴女は決して穢れて生まれてきたのではなく
 貴女は決して生を受けた事で
罪深き懺悔の心に捉われるのではなく
 純真無垢な生命を選ばれて持ち
 生まれてきたことを無上の喜びとして
 貴女は生きるべきではないでしょうか
 貴女の生きる規範を変えることなく
 無垢な生命を保ちゆくのです
 種々の迷い苦しみが貴女自身を傷つけることなく
 聡明に力強く生きるのです
 貴女の生命に具わる仏の境涯を涌現させて生きるのです
 貴女の心にある善の真心に私は触れました
 私は貴女を心から信じます

あなたへの手紙-愛するあなたへ(連載)


 心の小窓をそっと叩いてみる
 静寂の中に置いてきぼりのあなたの心
 心と体の不調和があなたを苦しめている
 あなたの苦しみの根源は生命の奥底に沈む蟠り
 あなたはあなたらしさを自覚できない愚かさを恥じている
 そんなあなたの心の小窓をそっと叩き
 響き渡る生命の音律を規範に生命の寛大さを推し量る
 赫赫たるあなたの感受性を揺り動かすことが
 私の使命であり私に出来る事
 仮面の奥に押し込められたあなたらしさを気づきに導き
 倒れぬ強き支えとなるべくして
 私は誓願して生まれて来たのだから
 いつでもあなたの傍らでそっと囁く魔法の言葉を
 あなたの生命の根幹に触れさせるよう
 私は心の小窓をそっと叩きながら
 あなたに寄り添い共に歩むのだ
 あなたが自分らしさに目覚めるその時を待ちながら
 私はあなたに希望の種を蒔き続ける
 あなたは今目覚めの時を迎えようとしている
 そのことを誰より私が知っている
 私は愛するあなたの唯一の支えなのだから
 一人で迷うことなく 苦しむことなく
 私の魔法の言葉で立ち上がれ