賢志のブログ

丸野賢志詩集

心の詩2

光の小道

 そっとなぞるあなたの右手を握りしめ
 深き祈りを捧げた日
 あなたは深き眠りにつき
 安穏と永遠と法性の生命を手に入れた


 永遠という時の狭間で
 何に触れ
 何に迷い
 何に喜びを感じ
 何に苦慮し続けたのか


 その答えをあなたに問う
 生きた証を私の心の奥底に残し
 翳りなき眼をそっと閉じるあなたよ


 法身となってなお私を虜にする
 あなたに今一度問う


 森羅万象のほんの一欠片を脆い虚ろな心に
 押し込めたまま翳りなき眼で
 見つめるあなたの瞳に魅入られて
 私の生命が呼応したことを感じたあの日


 天と地の狭間で何を感じ
 私に何を求め続けていたのか
 種々の営みに一喜一憂し
 自答できたのであろうか


 誰人もあなたの勝ち 開いた生命境涯を
 疑わず 確信の眼であなたを見続けている
 私もまた光り輝くあなたの真心の贈り物を探して
 自問し続ける


 あなたは私に大いなる生命の輝きを見せながら
 私に幸福とは何か問い続けていた
 そんなあなたに三世の誓いを
 私は決して忘れまいぞ


 生命の奥底に纏綿した執着を離れ
 私もまた己の偉大な生命を輝かせて
 明日も生きるのだ
 あなたの残した真心をこの小さなポケットにしまい
 愛するあなたへ

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